毎冬ナベヅルが降りる田んぼで栽培したお米
西田設備(水道管工事などを行う兼業農家なのでこの名前です)があるのは、本州唯一のナベヅル渡来地で知られる周南市八代。鶴を見る場所としては、野鶴監視所の裏が一般的ですが、実は西田さんの家の田んぼにも、毎年鶴の一家族(3~4羽)が飛来しています。鶴は家族ごとになわばりを持つ習性があるので、ここにくる鶴は、西田さんの田んぼを縄張りと決めているようです。警戒心の強い鶴ですが、西田さん家族が仕事をしているのを見ても、平気でエサをついばんでいるとか。鶴との信頼関係ができあがっているのです。
鶴が毎年来てくれるよう、農薬は最小限におさえ、環境に気をつかっています。お米の名前も「鶴の一声ぶちう米(まい)」。鶴とは切っても切れない関係です。
お米は農協だけでなく、居酒屋や焼き肉店などの飲食店や個人向けにも出荷しています。エコファーマーに認定された安全性と、八代米の美味しさが評価され、遠方からの注文も増えてきました。鶴にやさしいお米は、人間にもやさしいのです。
「お米は土鍋で炊くと早く食べられるし、冷えても美味しいですよ」と西田さん。ぜひ、試してみてください。
西田設備